3月24日11:00~16:00 に以下の2講座が開かれました。
公開講座
岩本佳久先生(駿台予備学校講師)
「欧州近代の哲学を学ぼう―デカルトって誰だ?―」
スプリングセミナー
皆川佳久先生(駒澤女子大学教授)
「熊野・富士山・日光にみる日本人と宗教」
例年は3月上旬~中旬に開催されることが多いのですが、諸般の事情から今年は初めて3月下旬の開催になりました。「う~! まだ、案内書が来ない! スルーされたのか…」なんて、ヤキモキして申し込みを待っていた皆さま、ご心配をおかけしました。でも、グッと春めいてきましたので、受講者の方々もお出かけしやすかったのではないでしょうか。
今年の公開講座は、初めて文化を取り上げて見ました。公開講座を立ち上げてからは、イスラム・安保法制・憲法・原発…と、きな臭い政治課題が目白押しだったため、その状況を色濃く反映した講座内容が続きました。これらの政治課題は解決した訳では決してありませんが、幸か不幸が膠着状態が続いていますので、ここら辺で文化問題を取り上げて見ることにしました。「ヨーロッパの哲学」「デカルト」なんて、受講者が集まるのか・・・? と心配したのですが、フタを開けて見ると会場は満席。イスとデスクを増設することになりました。皆さん、勉強したがっているのですね。
一方のセミナーは、食文化や生活習慣と仏教との関係を扱った昨春のセミナーが非常に好評だったため、その第2段として同じ皆川先生にご講義をお願いしました。昨年同様に(それ以上に)パワーポイントご作成の技術もUPされたようで、素晴らしい画像とご説明が続きました。ちなみに、来春のセミナー(2020年3月15日)も皆川先生にお願いしてあります
岩本先生は駿台倫理科で20数年ご講義を担当されているベテランです。ご専門は、フッサールの現象学(って知っていますか?)。
実は、主催者としては「欧州近代哲学」の概論をお話いただこうと考えていましたが、ご講義は「デカルト」の話になってしまいました。HP管理人の私には非常に難しかったのですが、受講者の皆さまの感想を聞くと、「面白かった」と。最後の質疑応答では、カントの若手研究者からカントとデカルトの比較に関する質問がでて、さらに難しい話になっていきました。
ところで、皆さんはご講義の最後に出てきたデカルトを招いたスウェーデンのクリスティナ女王については、ご存知なのでしょうか? 自由奔放で、世界史好きの人には大人気の女王さまです。
皆川先生は、駒澤女子大学の准教授(昨年)から教授(今年)にご昇進になりました。おめでとうございます。
日本の宗教は、「ミックスジュース」だそうです(下の写真)。ミックスジュースからは、バナナやリンゴだけを分離することはできませんよね。日本の宗教も、特定の要素だけを取り分けることは不可能だ、ということです。
――*――*――*――*――*――*――*――
以下に公開講座&スプリングセミナーの御案内を再掲しておきます。
「春の市民大学講座2019」(①公開講座・②セミナーがあります)
①公開講座(春) 申込不要・無料
2018年3月24日(日) 11:00~12:30 →盛況のうちに終了しました。
岩本佳久先生(駿台予備学校講師)
「欧州近代の哲学を学ぼう―デカルトって誰だ?―」
②スプリングセミナー 申込要・有料
2018年3月24日(日) 14:00~16:00 →盛況のうちに終了しました。
皆川義孝先生(駒澤女子大学教授)
「熊野・富士山・日光にみる日本人と宗教」
《岩本佳久先生のプロフィール》
《皆川義孝先生のプロフィール》
■略歴
1968(昭和43)年、神奈川県に生まれる。駒澤大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士後期課程満期退学。修士(日本史学)。駒澤大学開校 120年史編纂室、禅文化歴史博物館を経て、現在は駒澤女子大学教授。
■著書および活動
『栃木の日光街道 -荘厳なる聖地への道―』(共著、下野新聞社)、『中世の城館と集散地』(共著、高志書院)、『日本海域歴史大系 第3巻 中世篇』(共著、清文堂出版)、『神田明神選書1 天下祭読本 幕末の神田明神祭礼を読み解く』(共著、雄山閣出版)、『月潭全龍和尚語録』(共著、国書刊行会)、『永平寺史料全書 文書編』(共著、大本山永平寺)、『鹿沼市史 通史編 原始・古代・中世』(共著、鹿沼市)、『上越市史 通史編2 中世』(共著、上越市)、『新修門前町史 通史編』(共著、門前町)『氏家町史 史料編 古代・中世』(共著、さくら市)ほか